2021.05.31
「何」を「変えるか」「変えない」のか
日本は先進国である。
しかし、商取引においてFAXを使っている先進国は皆無である。
お隣韓国や中国そして欧米では、ほとんどの商取引においてインターネット技術を活用している。
一般的にはメールを多用し、一部の先進的企業ではウェブを活用している。
先進的なグローバル各国において、「FAX」は「フロッピーディスク」と同じ扱いであり、FAX機自体が美術館に保管されている国もある。
そんな美術館に保管されている「FAX」を、未だにビジネスの最前線で活用している国が日本である。
なぜ日本は未だに「FAX」を使っているのか。
1.FAXが普及しすぎた。
2.通信フォーマットが共通である。(FAX番号だけでつながる)
3.送信側において手軽で簡単である。(思いついたら手書きでFAXするだけ)
「利便性」がビジネス最前線で活用されている背景だと容易に予測できると同時に、我が国日本のITリテラシーの低さが目立つ。
約10年単位でインターネット回線規格がアップデートされている。
3Gが4Gに、4Gが5Gになった。
すでに6Gの準備を進めている国もある。
いくら回線が早くなり、扱うデータ量が多くなったとしても、FAXを使い続けている以上、データを活用することが出来なければ、様々な分野や状況において進化することはない。
BtoC業界は、AI、6G、センサーなどで自動運転が現実になろうとしている反面、BtoB業界はFAXが依然と活用され、アナログでビジネスが進んでいる。
多くのEOS・EDIシステムが普及したとしても、以下の理由からすべてのシステムを共通化し接続することは困難である。
・業界、業種の違い。
・同業種における規格や商文化の違い。
業界、業種が異なる場合は致し方ないが、同業種においては、システムフォーマットを共通化する前に、共通化しなければならない部分がある。
では自社は「何」を「変えるか」「変えない」のかを精査し、業界として変化していく部分はどこなのか?
見つめていく必要がある。
時代が変わろうとしている今、
・同業種における規格や運用方法を統一する。
・ソフトに足りない機能は運用でカバーする。
・自社にあった機能をアドオン(カスタマイズ)する。
様々な企業が自社ソフトの拡販に力を入れている。
各社ソフトが普及すればするほど、共通化や連携がどんどん困難になっていく。
EOS・EDIは、FAXと異なる。
FAX番号をタイプしただけで繋がる世界ではない。
業界を変えていくのか。自社運用を変えていくのか。
変えずにITで補足していくのか。
「何」を「変えるか」「変えない」のか。
各社企業の悩みは尽きない。